はつ恋【教師←生徒の恋バナ】

・若菜サイド

気がつくと、自分の部屋の布団の中にいた。



時計を見ると、お昼に近い時間。



うそーっ!?



私はパジャマを着替えようと…って、制服着てるし。



何で?



ってか、何か変な夢見るし…オカシクない?



廊下に出ると、お兄ちゃんの部屋からすすり泣く声が聞こえた。



近づくと、布団の中にいるお兄ちゃんの周りをみんなが正座して囲ってた。



夢だと思っていたあの光景は…、



「夢じゃなかったんだ…。」



その証拠に、横たわるお兄ちゃんの首に痕があった。



「若菜ちゃん、大丈夫!?」



あんまし、大丈夫じゃないんだけど…。



「学校、行ってくる。」



「若菜っ!こんな時に、学校じゃないでしょ!!」



母がヒステリックに叫ぶけど、構う気はない。



「お兄ちゃんのマフラー、取りに行くだけ。」



首の痕を隠すために、愛用のマフラーを巻いてあげたかっただけ。



「大雅くんの首に、巻いてあげるんだね?」



父が、私の意図を汲んでるつもりなのか、そう言った。











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