はつ恋【教師←生徒の恋バナ】

・若菜サイド

1日目は最悪だったけど、2日目は少しマシだった文化祭が終わった。



帰るのは憂鬱…と思いながら、家路につく。



仕方ないか、今の私に家出なんてできるわけないし…。



したとしても、すぐに連れ戻されるのがオチだ。



いつものように裏口から入って自分の部屋に向かうと、部屋の前で書生が待ち構えていた。



「お嬢さん、旦那様がお待ちです。」



あぁ、ジイサンの説教タイムか…。



「着替えから行くし。」



「着替えは無用。

昨日はあちこち歩きまわされて、迷惑してんだよ!」



書生に襟首を掴まれ、ジイサンのもとまで引きずられた。



ジイサンの部屋に着いた途端、畳の上に放られて、うつ伏せに倒れこんだ。



「えぐっ…。」



年頃の乙女らしからぬ声が、口から漏れた。



「若菜、昨晩は何処へ行っていた!?」



私は起き上がりもせずに、寝転んだまま答える。



「友達んち、ってゆーか手紙書いたでしょ?」



書生に首根っこを掴まれて起こされると、正座させられた。











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