はつ恋【教師←生徒の恋バナ】
「イジワル。」



私はそれだけ言うと、坂下と同じ機種のディスプレイに手を伸ばしてみた。



「ワカには、黒より明るい色の方が似合いますよ。

ピンク色はどうでしょう…、あっ。」



「完売だって…。」



せっかく坂下が勧めてくれたのに、残念…。



だけど坂下は、隣にあった同じ機種の携帯を手にすると言った。



「この色も、可愛らしいですよ。」



坂下が、ベビーブルーのディスプレイを私に手渡してくれた。



「私、これにする!」



「では、私とお揃いですね。

部員に、冷やかされるかもしれませんね。」



もしかして…。



「嫌だった?」



「いいえ、むしろ嬉しいくらいです。」



そう言って、坂下は微笑んだ。



「では、また明日学校で…。」



坂下が去ってすぐ、父が戻ってきたので契約しに受付へ向かった。











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