だから何ですか?
「甘いもので効率図ってくださいね。好きでしょう?チョコレート」
「はい、真面目にお仕事に戻りますとも」
「そうですよねぇ。だって今夜は井田さん達と合コンらしいじゃないですか」
「・・・・・・・・・えっ?」
「もう、井田さんとか貝塚さんのブース行っても今日は浮足立っちゃってて。伊万里さんもてっきりそれで集中力切れかとおもいましたもん」
ちゃんと真面目に仕事してくださいね。
そんな言葉を残し去って行く姿にただ呆けて固まり思う事は一つ。
俺、知らねぇぞそんな予定。
合コン!?
合コンとかそれこそ断りまくってもう何年も参加してねぇよ。
応じた覚えもなきゃ誘われた覚えもない。
ふざけんなっ!?
と立ち上がった体は名前の割れた奴のブースへと向かっていて、さして離れていない井田の席のブースを覗き込めば仕事そっちのけで何やら携帯を弄っていて。
自分より2つほど若く、髪も規定ぎりぎりの明るい茶色だろうか。
懐っこくムードメーカーで皆に好かれる対象ではあるが時には行き過ぎる困ったちゃん。
そんな姿にイラッとしながら中に入り込み力強く頭を掴めば『うおっ!』と奇声を発してこちらに意識を集中させて怯んでくる。
そんな姿を心にもない笑みで睨んで覗き込み。
「おい、知らなかったな」
「な、何がでしょうか?」
「今日の俺の予定に合コンなんて物が組み込まれてるの。・・・お前いつから俺のマネージャーになったんだ?」
「い、いやぁ・・・伊万里君人気者だからぁ」
「行かねぇぞ」
「おねがぁぁぁいぃぃ!!後生だから!参加してっ!」
「嫌だ」
「そこをなんとかっ!」
「い・や・だ!」
言う事は言った。
後は知らないと言い捨てる様に掴んでいた頭を離し、さっさとブースを抜けようとすれば今度は見事服を掴んで引き止められる。