だから何ですか?
そのまま自販コーナーに歩みながら、
「亜豆か?」
『お疲れ様です』
「お前、ふざけるな。何合コンとか参加してんだよ」
『いけませんか?』
「お前・・・仮にも俺の彼女だろ?」
『・・・仮なんですか?』
「いや、彼女です」
『・・・・良かった』
「っ・・・」
なぁ、俺一応怒ってるんだよ。
腹が立って、ふざけるな!って説教してるのに、なんでお前はそうやってポイントズレたところに反応して可愛い感じに返してくるんだよ。
言葉のあやで『仮』なんて言葉を付属させれば、どこか驚きと不安を孕んだような確認を返されて。
それには言い直して彼女だと明確にすると心底安堵したような『良かった』の響き。
うっかりそんな些細な愛らしさにペースを崩され、さっきまでの憤りも減少してしまった自分に溜め息が漏れる。
それにしてもだ、
「何で合コンなんか、」
『人数合わせの為にお願いって言われました』
「断れよ。お前俺がいるのに何で、」
『いえ、応じたのは数日も前で、その時は伊万里さんとお付き合いしているなんて思ってなかったですし』
「・・・・・まぁ・・・そういう流れを踏まえて、とりあえず参加したっていう憤りを無しするとして、」
『はい、』
「行くな」
『・・・・』
「がっついてる男の目に晒したくもねぇし、気安くベタベタ触られたら堪ったもんじゃない」
俺の亜豆なのに。