だから何ですか?





そんなどこか心地のいい熱に浮かされ始めていたというのに、



『でも、約束は約束なので』


「・・・・あ?」


『だって、もうあと数時間後の予定ですよ?確かに伊万里さんの彼女ですがこの約束をしたときはそうじゃなかったし。私だって部署内の女の付き合いというものがあるのですよ?』


「お前っ・・・」


『それに、伊万里さんも参加するとか聞いてますよ?心配なら伊万里さんが見張ってくださっていればいいのでは?』


「おかしいだろ!?普通つきあってるカップルが合コンに参加するとか、」


『ああ、それについても場が盛り下がるといけませんので内密に。いっそ、この合コンきっかけにつきあった流れにすればいいのでは?』


「そんな不自然な事してまで何で合コンに__」


『あ、すみません。呼ばれました___』



おいっ、と声を響かせた時には耳に無情に広がる無音の響き。


確かめる様に離した画面は通話を終えた事を表示する画面で眉根が寄った。


き、切りやがった。


いや、仕事みたいだったから仕方ないと言えば仕方ないんだが。


仕方ないんだけど・・・・、



「可愛さ余って憎さ百倍・・・」



クソッと、持っていたペットボトルをパキリと鳴らして、壁を蹴りこみたい衝動を必死に堪えて天井を仰ぐ。


本当・・・なんて厄介な女に惚れたものか。


なかなか手綱を握らせてはくれなさそうな暴れ馬らしい。と、溜め息をついてもどかしい感覚のままデスクに戻った。





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