だから何ですか?




それでも扉を開けてすぐに俺がいるなんてついぞ思わなかったのだろう。


扉を開けて見せた姿はいつもの冷静な横顔。


それでも俺を捉えるなり面白いくらいに体を跳ねさせ驚いたと目を見開く姿は子供の様で愛らしいと感じた。


一言喋るごとに空気に白い湯気が立ち上って消えて、冷たい空気に化粧の上からでも徐々に鼻が赤くなっていくのが分かる。


それと同時に浮かべていた驚愕もするすると引いて今はいつもの冷静な顔で、その目がチラリと腕時計を確認すると。



「時間、そろそろ出ないと間に合いませんよ?」


「知ってる」


「それに私も一度十字路のカフェで他の仲間と合流予定で」


「・・・・・はぁ、・・亜豆」


「はい、」


「とりあえず・・・今日の合コンに関しては不愉快だけど飲み込む」


「はい、」


「・・・・・」


「・・・・伊万里さん?」



だから何だ?と問いかけるような疑問の表情。


そんな顔で隣に身を置いていた彼女がヒョイっと軽く身をまげて覗き込んできた姿に、やはり複雑な葛藤に悶えつつ。


飲み込むよ。


とりあえず今回ばかりは色々と問題が前後したわけだし。




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