だから何ですか?
面白くなくもそんな姿を何の気なしに見つめていたけれど。
「なぁ、」
「はい、」
「そういえば、何で俺の番号知ってたんだ?」
不意に思い出し気になっていた疑問の解消を図る。
教えた覚えもない番号にサラッとかかってきた亜豆からの着信。
一体どこで?と疑問に染まる俺に亜豆の視線がこちらに向いたのはチラリと一瞬。
すぐにその目は携帯に戻り、
「普通に聞きだしました」
「はっ?」
「クリエイティブの方と話してる時に、『仕事の件で話したいことがあるのですが携帯の方の番号教えてもらえないでしょうか?』と」
「お前・・・案外行動派。しかし・・・よく教えてもらえたよな、個人情報なのに」
「普段の行いでは?至って真面目に生きてますから私」
「ちなみに・・・その番号入手したのっていつ?」
「・・・火曜だったかと」
「っ・・・お前・・だったらもっと早くかけてこいよ。何だったんだよあのもどかしい数日間は」
亜豆に好きだと言ってキスしたのが月曜日。
その次の日の火曜には番号を入手していたわけで、そこからの数日間音信不通だと悶えていた時間はなんだったのか。
早めに連絡を取ろうとしてくれていればこんなに葛藤に満ちなくてもよかったようなものを。