だから何ですか?




どう見ても浮ついては見えない。


それを返せば今度はもっとわかりやすい言葉で好きを表してきた亜豆には視線が釘付けになる。


言った本人はこれまたけろりとした感じに自分の爪を見ながらそこにあるけれど。



「・・・何ですか?」


「いや・・・てっきり・・無反応とか。妬いてるとは、」


「妬きますよ。妬くに決まっているでしょう?私を何だと思っているんですか?普通にイライラする程妬きますよ」


「あ、うん・・・はい。・・・妬いてください」



むしろ・・・大歓迎だし。


正直嬉しい。


妬いてるなんて直に本人から不満を言われてるのに嬉しいと思うのは亜豆だからこそで。


顔に出ないから余計に形として響かされると不満な発言でも響く。


てっきりどうでもいいと、気にしてはいないんだと思ってた。


俺一人が馬鹿みたいに過剰に嫉妬して葛藤してあの場にいるんだって。


だけど・・・そっか、



「・・ちょっと・・・嬉しかったです」


「えっ?」


「視線。・・・無表情でつまらなそうにしていた伊万里さんの視線・・・向けられてる度に独占出来てるみたいで」


「っ・・・」


「どんだけ・・・私の事好きなんですか?」



でたよ・・・反則技。


そんな愛らしく笑って意地悪を聞くなよ。




< 133 / 421 >

この作品をシェア

pagetop