だから何ですか?





溜まりに溜まった感情の決壊。


溢れてしまえば止めどなく、亜豆にも苛立ち乗り込んだエレベーターで24のボタンを押す。


他に乗り込む人間もおらず静かに扉を閉めた小さな箱が浮遊感を感じさせながら上昇して、たった4階さはあっという間に動きを止めた。


そうして開かれたフロアは然程馴染みがない。


滅多に来ない秘書課のあるフロア。


いつもならどこか近寄りがたい空気のその課のフロアに降り立って、迷いもなくしきりとなっているガラス戸をノックし中に入る。


5つほどか、綺麗に並んだデスクにはパソコン業務に勤しむ姿が3人。


その中にはこの前合コンにあった姿もあり、気がついた彼女がにっこり愛想よく立ち上がると俺に近づき用事伺い。



「どうされました?」


「いえ、仕事の件で直に確認したいことがあって亜豆さんを訪ねたんですが・・・不在でしょうか?」


「亜豆でしたらすでに出社はしているようですので社内にはいると思うのですが、」



知ってるよ。


山盛りのチョコレートがいい証拠だ。



「伝言があればお伝えいたしますが。もしくは、本人が戻り次第伊万里さんに電話を折り返させますが?」


「そうですか、じゃあ、俺がきた事だけお伝えください。急ぎの要件ではありませんので。お仕事中お手数おかけしました」



失礼します。と仕事上の名目で礼儀正しく対応を返すと秘書課を後にしてエレベーターへ。


それでもボタンを押したのは自分のフロアがある下に向けてではなく、上を押して扉が開くのを待った。


社内に居て部署に居ないならきっとあそこだろう。




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