だから何ですか?
「えっと・・・亜豆?」
「・・・・海音君に虐められて可哀想に」
「あー・・ああ、・・・うん。虐められた・・・のか?」
「あの男は寂しがりなだけなんです。自分がちょっかいかけてそれに反応して絡み返してくれるのが嬉しくて仕方ない性質の悪いお子様なんです」
「なんか分かる」
確かに・・・海音はそういう感覚なんだろう。
悪意はないけれどどこまでも性質の悪いかまってちゃん。
つまりは・・・やはり今回もどこまでもそれにハメられて振り回されただけの話なんだろうか?
本当に2人に疑わしい関係はない?
まだどこか明確でない部分には戸惑い気味で抱きつきに来ている亜豆に回した腕の力も中途半端になっている。
そんな俺を構わず、まるで苛められた子を宥める様に抱きしめ背中をポンポンと撫でてくる亜豆にはどう反応したものか。
ああ、もう、完全に・・・・カッコイイ部分は奪われている。
そんな事を思ってしまえば諦めたように眉尻が下がり零れ落ちたのは失笑。
「フッ・・・ハハッ・・・」
「・・・伊万里さん?」
「いや・・・なんか今更・・いい気味だって。まさか水ぶっかけるとは・・・ハハッ」
あんなシーンはなかなかお目にかかれない。
しかも、海音が女に水をかけられるシーンだなんて。