だから何ですか?
なんか反応しろよ。
そんな風にさすがにどこか気まずく感じ始めた無言の視線の対峙。
それでも逸らしたら逃げになるんだろうかと何とか留めつつ、仕事を理由に外そうかともチラリ逃げ始めた頃合い。
「フッ・・・」
「っ・・・」
「あはははは、」
「っ・・・笑うか!?」
「いえ、・・・なんか伊万里さんが可愛くて。仕事も出来て容姿もよくて、社のスター的モテ男な筈の伊万里さんの不器用な恋愛を知れるのは私の特権なんだなぁと思ったら・・・なんか嬉しくて」
「お前・・・」
恋愛に不器用とかお前が言うな。
経験からすれば多分俺の方が上でそれなりにパターンも踏んでいると思うのに。
初心者に近いような亜豆がどこまでも冷静にそれを捉えて物を語るから不思議な感覚だしなんか悔しい。
いつの間にかさっきまでの突き崩されたような姿は解消して、悪戯気にクスクスと笑い声を響かせていた亜豆が不意にその音をやめて小さく息を吐きながら視線を遠くに向けていき、