だから何ですか?
堂々と悪びれる様子もなく煙草を口に運んで、一息吸うたびに思い出しているのはここにない存在だろうか?
その姿が忙しくここに来ないと分かっていても、こんなに冷え切った空気の日でもあえてこの場所に足を運ぶ姿は愛らしいと感じてしまう。
いじらしいというのか。
少しでもいつも通りにその存在を感じていたいという行動からだろう。
それを十分に理解しながら横目に捉え、自分の咥えた煙草に火を着けて一服。
「隠れて和の煙草吸うくらいなら会いに行けばいいのに」
「・・・仕事の邪魔になる」
「だったら、電話とかメールとか。どうせ凛生の事だから着信あっても応答してないんだろ?」
「・・・・・会えな__」
「会えないのに声なんか聴きたくない。・・か?」
「分かってるなら聞かないで」
「ほーんとお前と麗生ってやる事成す事同じなんだから。麗生も未だに会えない時ほど電話に応えてくれないからなぁ」
「会えないって分かってるのに声なんか聞いちゃったらもどかしいだけじゃない。そんな自分の首絞めるようなM趣味ない」
「いや、それ別にMとかそう言う事じゃないから」
普通なら会えない寂しさ誤魔化す様に電話やメールで欲を埋めるんだよ。
そんな突っ込みをしたところで相手の価値観が変わるでもないだろうから口にはせず、それでも同志である和の感覚はきっともどかしいの一手だろう。