だから何ですか?




類似する場面に異なる場所を探すのであれば向かい合う人間か。



「・・・ありがとう。・・・俺も、楽しいよ。小田は・・気が利くし、しっかり者だし、井田はあんなんでもムードメーカーで集中すればいい仕事するし」


「・・・・はい、・・・えっと、頑張りましょう!」


「じゃあ、まずは腹ごしらえだな」


「そうですね」



静かに小田の意図をずらして返事を返せば、その目が軽くもどかし気に動揺に揺れたのが分かる。


それでもパッと笑みを浮かべいつものノリで言葉を返し、背を向けた姿がペースを乱さずに去って行くのをしばらく見送り。


その姿が打ち合わせ室に向かって見えなくなるとようやく金縛りから溶けたように『はぁ』と深く息を吐いて苦悶の表情。


そんな表情を自分なりに無理矢理緩和し、どこか緊張を覚えながら自分のブースに戻り覗き込んだ。


うわ・・・何とも言えない。


覗き込めば視界に捉えるのは俺のデスクに腰かけ乱れていた髪を縛り直している亜豆の姿で、その表情は本心を伺えない無表情を纏っている。


今程の会話は絶対に耳に届いているであろう事は確かで、俺としてはその反応だけが気がかりで落ち着かないというのに。


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