だから何ですか?



パタパタと足早に立ち去る姿を見送って、パタリと扉が閉まり切るのを確認してしまえば一気に不穏さに押しつぶされる。


いや、あくまでも俺が勝手に不穏だと思ってるだけだけど。


実際、当人は如何に?と躊躇いながらも振り返れば、まるで1人の如く無表情で景色を楽しみ煙を吐き出している亜豆の姿。


相変わらず・・・なんて読みにくい無表情な。


どこか気まずい感覚で何を口にしようか迷っていれば、先に音を発したのは、



「煙草、」


「えっ?」


「早く吸って戻った方がいいのでは?出来るパートナーさんを困らせたらダメでしょう?リーダー?」


「お・・・前ねぇ、わざわざそういう言い回しする?」


「気に障りました?」


「障るだろ、普通」


「失礼。障られたそうにしていたので」


「はっ?」



ようやく口に運んだ煙草。


それでも吸ったのは一瞬で、すぐに指先に戻り虚しくもジリジリと焼け進める赤と灰のコントラスト。


そんな煙草に意識など働かず、全く感情的ではない冷静な亜豆の横顔を見つめて不動でいれば。



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