だから何ですか?


「とりあえず、お仕事に行って来てください」


「・・・いや、でも、」


「私の事は気になさらず、」


「っ・・・」


「気にしてませんから」



結局はその言葉で締め括られる。


さらりと、淡々と。


もどかしさを微塵も映さない姿は俺を気遣ってか、本気で気にしてもらえてないのか。


気にしてません。って・・・なんだ?



「・・・気になるだろ」


「・・・はい?」


「意識してるから、好きだから気になるんだろ」


「伊万里さん?」


「気になるから気にして、自分の事も気にして欲しいって思うんだろっ」


「・・・・」


「好きだ。って言っといて、『気にしてない』ってなんだよ?」


「・・・・」


「いつまで・・・自己満足な片想いなんだよ。少しは感情的になって俺に貪欲になってみせろって。お前が片想いやめねぇ限り俺の『好き』も一方通行な片想いにすぎねぇだろっ」


「っ・・・・」


「・・・・・悪い。論点ズレまくりで感情的だった」



珍しく驚愕に満ちた亜豆の表情に我に返って荒ぶっていた感情がクールダウン。


はぁっ、と更に落ち着ける様に息を吐いて頭を抱えて。


本当に、・・・感情的すぎる。


亜豆が言いたかったのはそういう事じゃないんだろうに。


< 338 / 421 >

この作品をシェア

pagetop