だから何ですか?
その感触に頭を抱えていた片手を離せば視界もクリアになり、映りこむのは何故かにっこりと微笑む亜豆の姿。
その笑みに疑問の眼差しを強めれば、
「とりあえず、・・・仕事行きましょうか」
「あっ?」
「伊万里さんが如何に私が好きで好きで好きすぎて葛藤してM化しているのはよく分かりましたから」
「はぁっ!?ってか、Mじゃねぇって言ってんだろ!?」
「そうですか?好きな相手にわざわざ嫉妬されて罵しられたいなんてMの趣向では?」
「罵しられたいとまで言ってねぇよ。俺は、__」
「嫉妬ならいつだってしてますよ」
「っ・・・」
「小田さんにも、井田さんにも、海音くんにも、」
「っ・・・はっ?なっ、」
「仕事そのものにも」
「・・・・」
「むしろ、私以外に伊万里さんを取り巻くもの全部が嫉妬の対象ですから。嫉妬しすぎてどれかひとつが浮き彫りにならないだけなんですよ」
にっこりと言い切られた言葉は予想外すぎて思わず呆けた。
海音にまで嫉妬って、自分以外全てって・・・、
「心狭っ、」
「はい。だから安心してお仕事にいってらっしゃいませ。気分いいですよ?何しろ小田さんと接しても井田さんと接しても、仕事に達成感感じたそれすらも私の嫉妬の対象なんですから」
本当・・・どこまでも・・・脱力する。