だから何ですか?





「・・・馬鹿な事言っていいか?」


「ふぁい、」


「・・・食いながら返事するなよ」


「すみません、美味しくて」


「フッ・・・本当、緊張もムードもねぇな」


「必要なら取り繕いますよ?」


「いや・・・いい。そのままでいい」



素のままの亜豆だからこそ俺も気を張らず今が楽しいんだ。


今だって気取らずに指についたクリームを舐め取っている姿が、会社での印象とまた違って愛らしい。


合コンの夜もだったけれど本当に俺の前では他に見せない姿を晒してくれる。


スッと手を伸ばし亜豆の手を掴んで引き寄せて、まだクリームの付着した指をパクリと咥えて舌で舐め取る。



「っ・・・熱い・・ですね」



指先に得た温度の事なのか、それとも自分のこみ上げた熱の事なのか。


チラリと視線を走らせた亜豆の表情はさっきの無邪気さから熱っぽい色気に様変わり。


どちらの表情も嫌いじゃない。


むしろ、好き。


すでにクリームは舐め取ったというのにしっとりと舌を指先に絡めて、余韻たっぷりに離してクスリと笑う。


気がつけば外の景色もだいぶ高い位置に浮上して、街中のイルミネーションがいつも以上に夜景を華やかに彩っている。



「・・・・ずっと一緒に居たいって思ったよ」


「・・・えっ?」


「馬鹿な事。・・・言うっていっただろ」


「・・・・・」


「イベントに酔ってるとか、そういうんじゃなくて・・・お前と居ると楽しい」


「・・・・・」



駆け引きとか、言葉遊び抜きに感情を吐露するならその一言。





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