だから何ですか?






それを確かめる様に、音を返さなかった亜豆に視線を移せばすでにまっすぐにその目をこちらに向けていて、それでもその表情に驚愕とか悲哀なんて物は映していない。


無表情。



「・・・・好きだって言われて。・・・彼女がいるって振ってきた」


「・・・・」


「・・・・なんか・・・言えよ」



詰るなり、持っているオーナメントを投げつけるなり。


どんな対応も受け入れるつもりで口にした。


ここで言わずとも良かったかもしれないけれど、俺に対していつだってまっすぐな亜豆にその場の空気を優先してそれを理由に隠し事の時間を伸ばしたくはなくて。


でも、楽しかった雰囲気を壊してしまったであろう事には少し・・・かなり・・心が痛む。


そんな感情から視線をフッと逃してしまった瞬間、



「・・・・それで・・終わりですか?」


「・・・えっ?」


「伊万里さんの言いたい事です。終わりですか?」


「・・・終わり・・だけど?」


「馬鹿じゃないですかっ?」


「っ!!」



思ったより遅くに響いた罵声。


予想通りにオーナメントを投げつけられて。


でも・・・・まさか全部を一気に投げつけられるとは思わなんだ。



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