だから何ですか?





その数を示してバラバラと響き足元に広がるオーナメント。


拾うのもなかなか厄介だと感じつつも今集中すべきはその厄介さじゃない。


不満げに眉根を寄せて睨みをきかせている目の前のお嬢さんの方で、



「狡いっ」


「・・・・・はっ?」


「伊万里さんは狡い。重要な部分を言ってない」


「ちょっ・・・亜豆?」


「『キスした』って結果論だけ言って潔さを強調したいんですか?言い訳したって事実は一緒だって・・・そういう伊万里さんの性格も好きな一つですけどムカつきます!」


「っ・・・」


「『小田とキスした』じゃなくて・・・『小田にキスされた』って言えばいいじゃないですか!」


「どんな言い方しようとキスした事実は同じだろ」


「ほらっ、やっぱり」


「っ・・・何だよ。お前、何でそんな部分で怒ってるんだよ。普通キスしたところで怒るだろ!なんで俺が言い訳しない事に怒ってるんだよ!?」


「言い訳が通る相手とそうじゃない相手があるでしょう!」


「っ・・・」


「私は・・・後者ですか?」


「・・・・・・・・・っ・・・悪い。・・・これは・・うん、・・・俺が悪かった」



言ってしまえば言い訳だ。


小田からだろうが、俺からだろうがキスした事実は変わらない。



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