だから何ですか?
「ううっ・・・伊万里さんが馬鹿すぎて泣けてきます」
「お前・・・その言い方。いや、確かに馬鹿だったけど」
「馬鹿ですよ!本当に馬鹿で馬鹿で・・・馬鹿すぎるぅぅぅ」
「突っ伏してまで泣くな・・・ああ、もう・・・」
うわぁぁぁんと言う感じに体を折り曲げ子供みたいな罵声を響かせる亜豆にはさすがに緊迫という空気ではなくなった。
こちらも『あーあ』と言う感じに脱力し、頭を掻いて息を吐くと視界に捉えたスイーツの中からガトーショコラを手に取って包装をとく。
それを自分が齧るのではなく、突っ伏している亜豆の肩をトントンと叩き顔を上げたタイミングに唇に押し付ける。
そんな俺にじろりと視線で非難を示したかと思うと、
「食べ物でつるき・・んんっ__」
「いいから食え。俺が馬鹿でいいから」
「ふぁかれすよ・・もごっ・・ふぁかすぎて、」
「食いながら喋んな」
「っ・・ん・・・本当、馬鹿すぎて・・・でも・・・伊万里さんですね」
「あっ?」
「伊万里さんは伊万里さんで・・・馬鹿だと思うのに・・嬉しい」
「亜豆?」
一体何を言わんとしているのか。
泣きじゃくって頭も色々と混同している?
言葉の筋がよく分からないと、覗き込んだ顔にはすでにさっきの様な般若の形相はない。