どうしたって期待したい!!




早く。という様に躊躇う私の手を絡めとって歩き出した姿には必然的に自分の身体も歩み始める。

賑わう街中を手を繋いで歩いて。

傍から見たら私達は普通に恋人に見えているんじゃないだろうか?

恋人じゃない……けどさ。

でも、気分だけでもこうして味わえるのは正直嬉しい。

さっきの場を離れてしまえばどんどんと抱いていた戸惑いとか畏怖さえも薄れていって、今は………ただ…水城くんと手を繋いでるなんて小さな喜びに体が熱くなる。

寒い筈なのにな。

息を吐けば冷たい空気に反応して白い靄が漂うのに。

確かに頬も耳も痛いくらいに冷たくなっているのが分かるのに。

熱い……。

「水城くん、」

「ん?」

「……………ありがとう。…………その……あんな事言われてもね、全然ショックじゃなかったんだけどね。……でも、……凄くスッキリした」

「………」

「もう、笑っちゃうくらいにクズ男だったね~。あそこまで最低だと逆にさぁ…」

「俺は凄くショックだったよ」

「っ……」

「なんで……あんな最低なやつに鈴原があんな馬鹿にされなきゃなんないの?」

「も……ほらぁ、そんなね?もう終わった事だし私気にしてないから怒らな……」

「怒るよ。だって俺は鈴原の正義だし」

「っ………」

「だから………鈴原が俺の敵に回らないでよ。あんな奴の擁護しないでよ」

「っ~~~」

ああ、本当にさ……なんなのかな?


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