どうしたって期待したい!!



それは…どう考えても独占欲って単語が滲む一言で、更に言えば行動で。

おもむろにポケットから取り出したのはマスクで、そのまま私の口元を覆ったのだ。

誰が私のこんな泣き顔をご馳走だとみる奴がいるのか。

ほら、誰も振り返りもせず歩き去って行ってるって。

あ、でも今通り過ぎた女子2人は水城くんのイケメン具合に思わず振り返ってはいたよ。

そうだよ、

「み、水城くんだってマスクしてないじゃんっ!!勿体ない!!」

「……俺は鈴原以外に笑ったりしないもん」

「っ……な…」

「無防備でもないし」

「そ……わ、私だって……水城くんにしか無防備じゃないもんっ!!」

「………………」

あ……れ?

私一体勢いに任せて何を叫んでいるんだ?

売り言葉に買い言葉ってやつ?

自分で叫んでおきながら叫んだ内容に意識が追い付くのはだいぶ遅れる。

だからこそ、叫んで目の当たりにした水城くんの驚愕を移した双眸にようやく我に返って、自分が何を叫んだのかと記憶の回想を始めたわけだけども。

「………っとに……」

「えっ?」

「…………時々鈴原のタイミングって殺したくなる」

「ふっへぇぇぇぇぇぇ!!!?な、なになに!?えっ?私何っ!?なんかよく分かんないけどごめっ___」

「ちょっと、黙れ」

「っ____」

いや、もう……黙りましたよ。

思わず両手で口元覆いましたよ。


< 143 / 151 >

この作品をシェア

pagetop