どうしたって期待したい!!




強引とも言える力に引かれる中で一瞬よぎったのはさっきの光景。

西條君が乱暴に壁に追いやられ水城くんの憤りを真正面から受けていた場面だ。

私も同じ事をされる?なんて畏怖したのは背中に壁の感触を得た瞬間だ。

ゾッと駆け上る畏怖を煽るように逃がさぬように顎を掴み上げられた時には思わず目を閉じ何かしらの衝撃に備える様に奥歯を噛みしめてしまった。

……のに。

「っ___」

直後に与えられた衝撃は……強烈ノックアウト。

でも痛みは不在。

痛いと言うより………、

柔らか………っ…………。

思わずその衝撃に目を見開いてしまっていて、見開いた双眸に映るのは彼の長い睫毛とか綺麗な肌だったりで。

ち……かい……。

っていうか………唇がマスクの繊維でガサゴソして……。

でも……柔らかい。

あれ………コレ……キスだ。

頭がその行為をキスと認識するにはかなりの時間がかかった。

最後の最後までキスだと認識できなかったのは着けているマスクの感触のせいだろう。

でもそのマスクの感触越しに感じるのは確かに……水城くんの唇の感触で………啄まれている。

……………っ!!!!

ちょちょちょちょちょ………ええええええええ!!!!?


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