どうしたって期待したい!!
でも、水城くんを見てたらちょっと意識が変わる。
『ふざけるな!』なんて喧嘩腰で意を唱える男からの意見であったらきっとこんな落ち着いては見直せなかった。
面白くないから……なんだって言うんだろう?
ご機嫌を取ろうとはしてくれないけど、過剰に反応してはくれないけれど……水城くんは充分に優しくて気を遣ってくれる人なのに。
「………水城くん、」
「ん?」
溜めこんだ好きの感情がほんの少し溢れた。
そんな…ついついの行動だ。
隣で鞄にノートを詰め帰り支度を始めていた彼に、そっと横から身を倒して肩に額を寄せてみる。
トンと額に触れる服越しの骨格に心臓が一跳ね、ふわりと鼻孔を擽る彼の匂いに二跳ね。
好き………。
「鈴原?」
「…………っ……逆上せた」
「…………」
下手な言い訳かな?
何で……触れたかったって言っちゃダメなんだろう?
好きだって……抱きついたらダメなんだろう?
いや……ダメよね。
恋人じゃないことくらい百も承知だ。
どんなに信頼が深まって距離が近づいてもどうしてか恋という関係がまるで見えなくて息切ればかりが強くなる。
なのに……走ることをやめる事も出来ない。
よろよろと重い足でよろめいてそれでも悪あがきに歩みを進めて。
だから……少しで良いから充電させ__
「鈴原、」
「っ___」
驚く。
鼓膜から熱が発生する事があるなんて。