どうしたって期待したい!!













出だしからどこか予想外となった冬休み明け。

イケメンからの好意とか本来ならハイに喜んでいい筈なんだけどなぁ。

今までならそれこそ友達と一喜一憂して沸いて騒いでしていただろうけど。

どうもそんな風に気分が乗らない。

それどころか相変わらず私のベクトルは一定方向一直線だ。

だからこそすべての講義が終わった夕刻に浮足立って研究室の扉を潜ったというのに。

…………えっ?何これ。

と、入った瞬間に鼓膜を刺激する音声に金縛りになって思考も停止。

それでも目を開いていれば当然目の前の光景は映ると言う物で、視線の先には連休中に恋い焦がれて悶絶していた想い人の水城くんがいると言うのに……。

「………鈴原、座らないの?」

「……す、座るよぉおぉ」

あ、声ひっくり返ったぁぁぁ。

いや、でもそうなる!不可抗力だって!!

ってか、なんか新手の嫌がらせなのか!?

聞こえてきたのがぐっちゃ、ぐっちょのホラー効果音の方がまだありがたかったと今なら言える!!

何故にですよ……何故に大学の研究室でそんなもんイヤホンなしに観てるんでしょうか水城くん!?

そんな風に悶絶している今も尚耳に入りこんでくるのはどこか官能的な息遣い。

いや、『どこか』じゃなく官能的な息遣いなのだ!

だって、チラッと確認する映像じゃ思いっきり男女が抱き合って濃密なキスをぶちかましながらお互いの服剥ぎ始めてるからね!?





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