愛してるからこそ手放す恋もある
彼との別れ 当日

本社へ帰る彼を見送りに、空港へ来ていた。

「態々ずらさなくても、一緒に来れば良いのに?」

このまま彼を失う…

怖くないといったら嘘になる。
でも、彼の幸せを考えるとこうするしかない。
愛してるからこそ手放す恋もあると、この歳になって知った
私はそれを選んだのだ。

「すぐ会えると分かっていても、やっぱり寂しいな?」

彼の掌が私の頬を優しく包む。
この温もりが触れるのも、これで最後だと思うと、目頭が熱くなる。

泣いてはいけない
泣いたら気づかれるかもしれない

心の中で “ 泣くな ” と、呪文の様に唱えていた。

「ごめんなさい…マンションの後片付けもありますし、それにもう少し母達との時間を持ちたいので…」

散々心配かけた母や兄達に、これ以上の心配はかけたくない。だからこれからは、出来るだけ母達の側にいる。

「そうだな…向こうに行ったら君も忙しくなるだろうし、暫くは日本にも帰ってこれないだろうから、しっかり親孝行しておいで?」

「…はい」

彼は、私を抱き締めるとキスをした。
そして、じゃ待ってるからな?」と言って搭乗ゲートへ入っていった。

僅かな愛なら…誰も愛さなければいいと思ってた。愛する者(恋人)を失う(去られる)のは辛い。

愛を失うくらいなら…愛は要らないとさえ思っていた…
でもあなたは、私の凍っていた心を溶かしてくれた。

あなたに逢えて良かった。
あなたを愛せて幸せでした。
有り難う…
こんな私を愛してくれて…

あなたなら…きっと素敵な家族を作れます。
幸せになって下さい。

さよなら…




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