愛してるからこそ手放す恋もある
「お母さん!良いの!辰巳さんの仰る通りだから…後継ぎの産めない私は辰巳家の嫁になる資格無い…のよ」

そうなんでしょ?
誠…

どうして何も言ってくれないの?
どうしてあの日式場見に連れていったの?

「梨華さん、分かってもろぅておぉきにぃ」

「話は分かりましたので、この手切れ金持って帰って頂けますか!?」

もういや!
早く帰って!
気持ち悪い…
あなたの持つ匂袋のにおいさえ憎くなる。

「手切れ金やなんて、人聞きの悪い!それはほんのお見舞いどすがなぁ」

何がお見舞いよ!?
後で揉めない様に慰謝料を払うって事なんでしょ!?

「お見舞いなんていりません!早く帰って!!」

「ほな誠、帰りまひょか?」

誠は一度も私と目を合わす事なく帰っていった。

「こんな物要らない!」

私は既に閉ざしたドアへ、お金の入った袋を投げつけた!

なんで…なんで私がこんな目に遭わなきゃいけないの!?
私は…わたしは…




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