オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)
意を決して声を張り上げたのはいいけれど、
いつの間にか、抱えられたまま移動していたみたい。
「……あれ?」
見渡せば、大通りに出てた。
佐々くんを見ようと顔を上げると、真っ赤な西日が目に刺ささって、表情なんか全くわかんない。
でも、途端に呼吸が楽になって、抱きしめられてた圧迫感が消えた。
ドサッ……
――え……?
背中に、やわらかい感触。
…と、目に飛び込んできたのは、真っ黒なレザー張りの、天井。
佐々くんの横顔が私の真上に見える。
「遅い」
「スミマセン。駅前が渋滞していまして……」
バタン…
ドアの閉まる音がする。
低いエンジン音。
――今朝の…ハイヤー……?
これは……いったい、どおいうこと?