オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)
<side 成久>

「…よく、止めたな」


あの、佐々を……

驚いた。

驚く事ばっかりだ。


クラスの連中は、すっかり静まり返ってる。

基本、佐々は人当たりがいいし、声を荒げることもめったにない。

意外な一面でも、見た気でいるんだろう。

ただ、佐々と同じ中学だった数人は、みな苦笑いを浮かべていた。


「なぁ、今日のコンパの幹事だれ?」


俺の問いかけに、その中の一人が、だるそうに手を上げた。


「あ~消す消す。あの写メだろ~?佐々に見られたらコロされる」


そういいながら、みせたスマホの画面には、渦中の彼女がいた。


小さな顔に、くるんと大きな瞳。

上目遣いの表情は、少し驚いていて、彼女の意思とは関係なく撮られたことが伺える。

長い巻き毛と一緒に、押し上げられた胸元には……

写真では見えにくいけど、キスマーク。


……………………
カワイイデショ

花美チャン

連れてきてあげるから

5人揃えるよ~に!

……………………


「…送り主は、誰かわかる?」

「今日の幹事だな。でも、詳しく知らねぇよ?」


そういいながら、写真を俺の目の前で消去して見せた。


「消したからな。絶対に佐々に言うなよ」


冗談っぽい口調だけど、目は真剣そのものだ。


「幹事は優華ちゃんだったかな?オンナ友達つながりで、たまたま1回会ってさ、ダメもとでさそったら……って……なに?成久、行ってくれんの!?」

「…まあね。ヒマだし」

「マジ助かるわ~、聖心のキレイなお嬢さまが集まるからな、こっちもレベル揃えないとさ」


時間と場所を確認して校舎を出ると、タクシーが、怪我をした男2人を乗せているところだった。


佐々の姿はない。

あの、溺愛っぷりからしたら、彼女がコンパに来るのも、どうせガセだろう。

誰もが、そう思った。

俺も、そうは思ったけど、

もし、来たら……?

興味があった。

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