オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)
「……ぁ…、ぁあ」
「……っ、花美……」
「あっ……、ぁ、は、あ…あっ…」
口の端から漏れる、苦しげな吐息が鼓膜を犯す。
密着する肌、
上昇する体温……
確かにココに存在するはずなのに、
瞳に映らないせいで、不安に揺れる愛情を、
手繰り寄せるように、きつく抱きしめ合った。
――もっと……
強く抱きしめて…
――もっと…
深く……
「…ぁ、あ、……イタ……ぁ、あっ!」
「……花美……、これで、本当に……」
――佐々くん……
「オレのもんだ……」
痺れるような、甘い痛み……
伝わる体温の愛しさに、
初めて自分が、ひとりじゃないって気がした。