異世界で学校の王子様が奴隷になっていました
私は魔力を流すのをやめると椅子から立ち上がり床にうずくまっている優斗のそばにしゃがんだ。
頭を撫で綺麗な黒髪に指を通すとその艶やかさに感動していると手に痛みがはしった。
思わず優斗の顔を見ると鋭い目付きで睨んでいる。
整っている顔で睨むとその威力が高まるようだ。
しかし次の瞬間優斗がまたしても絶叫した。
恐らく主人を害したために激痛が襲っているのだろう。
私はまたその黒髪に指を通した。
何故こんなに艶やかなのだろうか。
もしかしたら奴隷商人の元で十分な手入れがされていたのかもしれない
どうやら痛みが収まったようだ。静かになった。
しかし優人の肩が震えている。
どうしたのだろうか、と考えひとつの結論にたどり着く
(もしかして泣いているのか)
無理もないと思う。
私もこちらの世界に来たばっかりの時は一日中放心していた。
といっても幼児の頃だったので不審には思われなかったけど。
しかし泣いていようが関係ない。
「うっ」
優斗の頭をつかみ顔を上げさせる。
手は払われなかったが相変わらず鋭い目付きで私を睨んでいる。
しかしその目元は涙で濡れていた。