嘘つきお嬢様は、愛を希う


……そんな目、されたって。


私はまだ、ここにいる胡蝶蘭の人たちがどこまで信用に値するのかも掴めていないのだ。


笑って話せるようなことではないからこそ、そう簡単に口を開くことは出来ない。


天馬がここにいる限り、なるべく敵として見られないような行動をした方が良いことに違いはないけど。


ひとつ息をついて呼吸を整えると、頭の中に散らばった言葉たちを慎重に繋げていく。


伝えようによっては、今よりもっと警戒されてしまう可能性がある。


それを防ぐには、語弊なく、嘘もつかず、けれど真実は悟られないように話せる事実だけをそのまま伝えるしかない。

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