嘘つきお嬢様は、愛を希う


「まずはじめに──私がここへ来たのはちゃんと了承をとってのことだから心配しないで」


「了承って……んなの、そう簡単にいくかよ」


「もちろん条件付きではあるけど、大したことじゃないの。学校には休学届けを出してきたし、しばらくは帰らないつもり」


「は? 帰らねぇ?」



さすがに困惑したのか、天馬はわけがわからないというように眉根を寄せる。


風汰先輩や瀬良さんも顔を見合わせて、心配そうにこちらを見た。



「私は大丈夫。そのへんのホテルにでも泊まるし」


「ホテルって……金は持ってきてんの?」


「自分のお金なら持ってきてるよ。まぁそんなに多くはないけど、贅沢しなければ二週間くらいは持つはずだし、天馬は心配しなくていいから」



ここへ来る前、半年間バイトをして地道に貯めたお金だ。

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