海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。


白くてまあるい柔らかそうな頬にも触れてみたいけれど、それはさすがにやめておく。


長いまつげも、小さな鼻も、プニプニした唇も......全部が可愛い。


全部......俺のものにしたい。


「......ーー律花」


...ずっとずっと、呼んでみたかった。


あの先輩は当たり前かのように折山さんの下の名前を呼んでいる。


羨ましくて仕方ない。


律花。


俺も、当たり前のように呼べる日が来るのであろうか。


もしもそんな日が来たら......。


もしも、なんて付けている時点で、叶う可能性はゼロに近いだろう。


折山さん。


叶わなくても、もう少しだけ、好きでいさせてほしい。


それだけで......十分だから。

< 148 / 220 >

この作品をシェア

pagetop