海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。
白くてまあるい柔らかそうな頬にも触れてみたいけれど、それはさすがにやめておく。
長いまつげも、小さな鼻も、プニプニした唇も......全部が可愛い。
全部......俺のものにしたい。
「......ーー律花」
...ずっとずっと、呼んでみたかった。
あの先輩は当たり前かのように折山さんの下の名前を呼んでいる。
羨ましくて仕方ない。
律花。
俺も、当たり前のように呼べる日が来るのであろうか。
もしもそんな日が来たら......。
もしも、なんて付けている時点で、叶う可能性はゼロに近いだろう。
折山さん。
叶わなくても、もう少しだけ、好きでいさせてほしい。
それだけで......十分だから。