海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。
「あ、アタシ、あのときから律花ちゃんと仲良くなりたいなって思っててさ...!
同じクラスになれて、すっげーうれしくて...!」
まさか、そんなふうに思ってくれてたなんて。
要するに...
無愛想な態度は、緊張して素直になれなかった愛情の裏返しってこと?だよね?
そう思うと真琴ちゃんがすっごく可愛く思えた。
「ちゃん付けしなくても、律花でいいよ!
わたしもマコって呼んでもいいかなあ!?」
「!!あ、ああ、呼んでくれ!!」
「中川、よかったね」
「佐久間も相談のってもらってわるかったな!!
しかも、り、り、律花、アタシに嫉妬してたって聞いたんだけど...そんなつもりはなかったんだ!ほんとごめんな!」
「ううん!全然いいよ!!」
ようやく謎が解けた。
あまり女の子と話さない海くんがあんなに盛り上がっていたのは...
会話の内容がわたしだったからなんだ。
マコの顔が赤かったのは、海くんではなくてわたしに向けられたもので、
中川ならいいっていうと思うよって言ったのも、マコのことをクールじゃないって思ったのも、
わたしと友達になりたいのに素直になれない一面を知ってるからで、
正反対なタイプって言ったのも深い意味はなくて。
あとから聞いたけど、ケータイを一緒に見ていたのは、どうやらわたしの写真を見せていたらしい。
もう海くんってば、そんなのまるで自慢してるみたいだよ。
まったくもう、わたしのこと好きすぎるよ、海くん。
ーーー
「律花、誕生日おめでとう」
日曜日、海くんは遊園地でわたしにお花の光る指輪をくれた。
「わあ~すっごくうれしい!!一生大切にするね!!」
「一生?」
海くんはわたしの耳に唇を寄せて。
「だったら俺は、律花を一生離さないよ」
「...っ...」
ーー海くんのわたしへの溺愛は、止まることを知らないみたいです。
そしてわたしは、そんな彼にこれからもっと、溺れていくんだろうな。
*end*


