海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。


「...海くん!?わたしに払わせて!?」


わたしがこんなにも懇願するのに、海くんは絶対にそうはさせてくれなくて。


「俺は今日、折山さんに払ってほしくて一緒にここに来たんじゃないよ。

折山さんに選んでほしいから来たんだよ」


「う...」


本人がそう言うから、わたしは手出しできなくて。


「ほ、ほんとにいいの...?」


申し訳ないよ...。


「俺がいいって言ってるの」


「...はい」

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