私の気持ちと君の想い
「私ね」
頑張れ。私。
「私、晴翔くんの事が好き。
やっとね、気付いたの」
「それ、本当?」
「嘘なんかつかないよ。
待たせてごめんね。遅くなっちゃった。
ずっと晴翔くんと一緒にいて思ったの。
私、いつの間にか好きになってて、近くにいたから逆に気づけなかったんだなって。
こんな私で良ければ付き合って欲しい……な」
風で鎖骨あたりまで短く切った私の髪がゆらゆらと揺れていた。
「遅いよ」
「ごめんね、時間掛かって……
もう、遅いよね」
そりゃずっと待たせてたら、私の事なんて好きじゃなくなるよね。
もう自分の事を好きじゃないんだと思うと、何かがこみ上げてきて自然と泣いていた。
涙が溢れてきて頬を伝って地面に落ちる。
「私、ばかみたい……」
ずっと好きでいてくれるなんて都合のいい話無いよね。
「何泣いてんの?」
「え……?だって、私の片思いだって分かったら悲しくって、……」