冷徹騎士団長は新妻への独占欲を隠せない
今日中に片付けるべき仕事を終え、スヴェンが自室に戻るとぱっと見ライラの姿はなかった。しかしドアの前でマーシャが待機していたし、ランタンの明かりが点いているので、ここには来たのだろう。
一瞬部屋の外に意識を飛ばしたが、すぐに中で人の気配を感じる。団服を脱ぎ上は白いシャツ一枚になると、おもむろにベッドに近付いた。
「スヴェン」
ベッドの中に身を沈めていたライラがひょっこり顔を出す。珍しい光景だった。たいてい彼女は先に部屋にやって来ても、こりずにデュシェーズ・ブリゼを使っていたからだ。
「起こしたか?」
「ううん。スヴェンを待ってたの」
そう言ってライラはゆっくりと身を起こす。ローブはまとっておらず薄い夜着のみだが、シーツを肩からかぶっていた。手櫛で大雑把に髪を整え、スヴェンを見上げる。
「あのね、今日は街に行ってとても楽しかったし、欲しかったものも買えたよ」
ライラは控えめに、けれど声を弾ませ告げた。笑顔のライラにスヴェンの心もわずかに和む。
「エルンスト元帥やセシリアさんにはもちろん、スヴェンにも感謝してるの。本当にありがとう」
そこでライラは、はっと思い出した顔になった。
「お金、あまり使わなかったけど残りを返すね。あと、借りていた短剣も」
「いい。あれは護身用に常に持っておけ」
ライラは眉をヘの字にする。普段から持っておくには、なんとも緊張する代物だ。けれど拒否はしなかった。
自然とスヴェンの手が伸び、ライラの頭に触れる。しかし次にライラの口から紡がれた言葉にスヴェンの手も、思考も止まった。
一瞬部屋の外に意識を飛ばしたが、すぐに中で人の気配を感じる。団服を脱ぎ上は白いシャツ一枚になると、おもむろにベッドに近付いた。
「スヴェン」
ベッドの中に身を沈めていたライラがひょっこり顔を出す。珍しい光景だった。たいてい彼女は先に部屋にやって来ても、こりずにデュシェーズ・ブリゼを使っていたからだ。
「起こしたか?」
「ううん。スヴェンを待ってたの」
そう言ってライラはゆっくりと身を起こす。ローブはまとっておらず薄い夜着のみだが、シーツを肩からかぶっていた。手櫛で大雑把に髪を整え、スヴェンを見上げる。
「あのね、今日は街に行ってとても楽しかったし、欲しかったものも買えたよ」
ライラは控えめに、けれど声を弾ませ告げた。笑顔のライラにスヴェンの心もわずかに和む。
「エルンスト元帥やセシリアさんにはもちろん、スヴェンにも感謝してるの。本当にありがとう」
そこでライラは、はっと思い出した顔になった。
「お金、あまり使わなかったけど残りを返すね。あと、借りていた短剣も」
「いい。あれは護身用に常に持っておけ」
ライラは眉をヘの字にする。普段から持っておくには、なんとも緊張する代物だ。けれど拒否はしなかった。
自然とスヴェンの手が伸び、ライラの頭に触れる。しかし次にライラの口から紡がれた言葉にスヴェンの手も、思考も止まった。