冷徹騎士団長は新妻への独占欲を隠せない
マーシャははっきりと言い切った。ライラの前に用意されたカップに透明さのある茶色の液体が湯気を伴って注がれる。
柑橘系の香りが鼻孔をくすぐった。手を動かしながらマーシャは続ける。
「スヴェンさまは、ルディガーさまと違ってあまり感情を表には出しませんから誤解を受けやすいんです。昔はそうでもなかったのですが……」
マーシャはどこか寂しそうに遠くを見つめた。幼い頃から彼を知ってる身としては、色々やるせない思いもあるのかもしれない。
「陛下が王位に就き、アードラーに就任してからは国のため、陛下のために日々粉骨砕身しています。それこそ、こちらが心配になるほどに」
そこでマーシャは一度話を切る。ライラはカップから再びマーシャに目を向けた。
「とはいえ、あの人も人間です。冷たいように見えても、それだけではありません。せっかくご結婚なさったんです。どうかスヴェンさまを悪く思わないでくださいね」
ライラはなにも答えずに、カップに静かに手を伸ばす。
正直、スヴェンのことは苦手だ。彼も自分にいい感情を抱いていないのがありありと伝わってくる。
しかし嫌いというわけではない。嫌いや好き、悪く思う以前にライラはスヴェンのことをなにも知らない。
口に含んだ紅茶は飲みやすく美味しかった。けれど後味はどこか苦くもあった。
柑橘系の香りが鼻孔をくすぐった。手を動かしながらマーシャは続ける。
「スヴェンさまは、ルディガーさまと違ってあまり感情を表には出しませんから誤解を受けやすいんです。昔はそうでもなかったのですが……」
マーシャはどこか寂しそうに遠くを見つめた。幼い頃から彼を知ってる身としては、色々やるせない思いもあるのかもしれない。
「陛下が王位に就き、アードラーに就任してからは国のため、陛下のために日々粉骨砕身しています。それこそ、こちらが心配になるほどに」
そこでマーシャは一度話を切る。ライラはカップから再びマーシャに目を向けた。
「とはいえ、あの人も人間です。冷たいように見えても、それだけではありません。せっかくご結婚なさったんです。どうかスヴェンさまを悪く思わないでくださいね」
ライラはなにも答えずに、カップに静かに手を伸ばす。
正直、スヴェンのことは苦手だ。彼も自分にいい感情を抱いていないのがありありと伝わってくる。
しかし嫌いというわけではない。嫌いや好き、悪く思う以前にライラはスヴェンのことをなにも知らない。
口に含んだ紅茶は飲みやすく美味しかった。けれど後味はどこか苦くもあった。