臥薪嘗胆の主



「…っクソ、が…」





俺は、友人すらも自らの手で手放してしまった。








「ごめん…ごめん、な……楼…」







子供だった俺は、酷い言葉でお前を傷つけた。











…泣いてたんだよな、お前の龍神も…お前を思って。










「…いいよ、遊佐。俺…不謹慎だけどさ、感謝してるんだよ。」









そう言って笑った楼は、施設にいた頃より眩しい笑顔を見せた。










「施設を出て、アイビスって居場所を見つけたんだ。…第2の、俺の居場所。」










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