臥薪嘗胆の主
「な、なってみる…って?」
そう聞くと、夜さんの口角が上がった。
「アイビスへおいで?」
俺が、アイビスへ…?
「それいいですね、夜さん。」
楼も歓迎…してるのかな。
「でも…俺、「行ってらっしゃい、遊佐。」
チラッと母さんの方を見ると、涙のたまった目で笑っていた。
「よーし、親御さんの許可も得たし今日は歓迎会だね。…もしもし稜真ー?新しい社員みつけたからパーティーの準備よろしくね〜。」
早速どこかに電話をかけて、きっと相手の返答も待たずに夜さんは電話を切った。
「…よ、よろしく…お願いします。」
こんな俺でも…ここで大人に、なれるかな。
遊佐side end