砂糖よりも甘い君
凛斗様から頼まれた差し入れを作るために作業場を正人さんから借りる。
営業時間が終わったあと、私は材料と睨めっこした。
もうすぐバレンタイン。
正人さんからはバレンタイン用にチョコレートを使ったケーキを沢山置きたいと言っていた。
沢山あるチョコの中でも凛斗様が好きなケーキ……。
「ガトーショコラ……」
前に凛斗様が食べたいって言っていた。
私の作ったケーキは美味しいって言ってくれた。
凛斗様が優しいだけかもしれない。
それでも私は少しでも凛斗様が喜んでくれるような事をしたい。
私に生きる意味を教えてくれた凛斗様に、恩返しがしたい。
私はガトーショコラを食べやすい大きさに作って箱に詰めた。
明日、凛斗様に渡そう。
今回は納得いくものが出来た。
……喜んでくれるといいな。
そう思いながら私は小さく笑った。
次の日。
凛斗様に連絡すると凛斗様から『撮影現場まで来て』と返ってきた。
撮影現場に行く!?
現場の場所が送られてくる。
私にキラキラした世界の人達が沢山いる場所に来いと!?
オロオロしていても仕方ない。
私は正人さんに凛斗様から連絡がきたことを伝えて撮影現場に向かった。
スマホを見ながら目的地に向かうと、街中で撮影が行われているのか人だかりが出来ていた。
「凛斗くんだー!」
「本物、テレビで見るより超カッコいいね!」
「絵本から出てきた王子様そのものじゃん!」
女の子達が凛斗様の事を話してる。
女の子達の間から撮影の様子を見ると、松下愛理ちゃんと向き合っている凛斗様が確認できた。
今は撮影中か……。
どうしよう、これ。
手に持っているガトーショコラが入った箱を見て困っていると肩を叩かれた。
ビクッとして振り返ると、眼鏡をかけた男の人が口に人差し指をあてて私を見ていた。
騒ぐなって事?
ビビっていると男の人が小さな声で「こちらへ」と言った。
これは、男の人について行くのが正解?
分からないけど、今はそうするしかない気がした。
私はびくびくしながら男の人について行った。
・
営業時間が終わったあと、私は材料と睨めっこした。
もうすぐバレンタイン。
正人さんからはバレンタイン用にチョコレートを使ったケーキを沢山置きたいと言っていた。
沢山あるチョコの中でも凛斗様が好きなケーキ……。
「ガトーショコラ……」
前に凛斗様が食べたいって言っていた。
私の作ったケーキは美味しいって言ってくれた。
凛斗様が優しいだけかもしれない。
それでも私は少しでも凛斗様が喜んでくれるような事をしたい。
私に生きる意味を教えてくれた凛斗様に、恩返しがしたい。
私はガトーショコラを食べやすい大きさに作って箱に詰めた。
明日、凛斗様に渡そう。
今回は納得いくものが出来た。
……喜んでくれるといいな。
そう思いながら私は小さく笑った。
次の日。
凛斗様に連絡すると凛斗様から『撮影現場まで来て』と返ってきた。
撮影現場に行く!?
現場の場所が送られてくる。
私にキラキラした世界の人達が沢山いる場所に来いと!?
オロオロしていても仕方ない。
私は正人さんに凛斗様から連絡がきたことを伝えて撮影現場に向かった。
スマホを見ながら目的地に向かうと、街中で撮影が行われているのか人だかりが出来ていた。
「凛斗くんだー!」
「本物、テレビで見るより超カッコいいね!」
「絵本から出てきた王子様そのものじゃん!」
女の子達が凛斗様の事を話してる。
女の子達の間から撮影の様子を見ると、松下愛理ちゃんと向き合っている凛斗様が確認できた。
今は撮影中か……。
どうしよう、これ。
手に持っているガトーショコラが入った箱を見て困っていると肩を叩かれた。
ビクッとして振り返ると、眼鏡をかけた男の人が口に人差し指をあてて私を見ていた。
騒ぐなって事?
ビビっていると男の人が小さな声で「こちらへ」と言った。
これは、男の人について行くのが正解?
分からないけど、今はそうするしかない気がした。
私はびくびくしながら男の人について行った。
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