砂糖よりも甘い君
「あれ?凛斗おかえり。今日は早いね」
接客を終えた正人さんが凛斗様を見て微笑む。
凛斗様は少し笑った。
「ただいま。今日の収録早く終わったし明日オフだからサッサと帰って来た。俺も手伝おうか?」
「申し出は嬉しいけど疲れてるでしょ?休める時に休むべきだよ」
「それは父さんもだろ。働き詰めじゃん」
「紅華ちゃんのおかげでマシになったよ」
正人さんと凛斗様は似ている。
二人ともいつも無茶ばかりするから。
「あー、でももうこんな時間か。ケーキ作りはここまでにして片付けしようか」
正人さんに頷いて片付けを始める。
すると突然凛斗様が私の手を掴んだ。
「ちょっと待って、紅華。そのままスポンジで洗ったら危ない」
スポンジを持つ手と違う方の手で掴もうとしていたのはケーキを切り分けた時に使ったナイフ。
そのまま掴んでいたら間違いなく怪我していただろう。
「あ……ありがとう、ございます……」
「紅華はドジだからな。怪我したら父さんの仕事手伝えないだろ」
それはそうなんだけど……。
凛斗様に掴まれてる手から感覚が無くなっていくような気になる。
ドキドキして顔を上げられない。
アイドルをしているだけあってやっぱり綺麗な顔をしている。
そんな凛斗様を間近で見られて、しかも手まで握って……。
こんなのファンの人が見たら私なんて明日の朝日を拝むことさえ出来ないだろう。
「そうだ。紅華。あとで俺の部屋来い」
「ひぇ!?ななな何故です!?」
「いいから。来なかったら俺がお前の家行くから」
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接客を終えた正人さんが凛斗様を見て微笑む。
凛斗様は少し笑った。
「ただいま。今日の収録早く終わったし明日オフだからサッサと帰って来た。俺も手伝おうか?」
「申し出は嬉しいけど疲れてるでしょ?休める時に休むべきだよ」
「それは父さんもだろ。働き詰めじゃん」
「紅華ちゃんのおかげでマシになったよ」
正人さんと凛斗様は似ている。
二人ともいつも無茶ばかりするから。
「あー、でももうこんな時間か。ケーキ作りはここまでにして片付けしようか」
正人さんに頷いて片付けを始める。
すると突然凛斗様が私の手を掴んだ。
「ちょっと待って、紅華。そのままスポンジで洗ったら危ない」
スポンジを持つ手と違う方の手で掴もうとしていたのはケーキを切り分けた時に使ったナイフ。
そのまま掴んでいたら間違いなく怪我していただろう。
「あ……ありがとう、ございます……」
「紅華はドジだからな。怪我したら父さんの仕事手伝えないだろ」
それはそうなんだけど……。
凛斗様に掴まれてる手から感覚が無くなっていくような気になる。
ドキドキして顔を上げられない。
アイドルをしているだけあってやっぱり綺麗な顔をしている。
そんな凛斗様を間近で見られて、しかも手まで握って……。
こんなのファンの人が見たら私なんて明日の朝日を拝むことさえ出来ないだろう。
「そうだ。紅華。あとで俺の部屋来い」
「ひぇ!?ななな何故です!?」
「いいから。来なかったら俺がお前の家行くから」
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