砂糖よりも甘い君
「自分の事、そうやって否定するのやめろって」
「でも……」
「否定するからどんどん自信無くなっていくんだって前に言ったろ。お前は地味でもブサイクでも無いから」
「そう言ってくださるのは凛斗様だけです……」
「本当にお前は……」
呆れたように言うと凛斗様は私の腕を掴んで引き寄せた。
「凛斗様!?」
「俺と一緒に買い物行くって言うまで離さない」
「!?」
なんて意地悪な事を……!!
泣きそうになっているのに全然離してくれない。
楽しんでいるようにしか見えない。
私は観念して小さく呻きながら頷いた。
納得したのか凛斗様は私から手を離した。
「じゃあ明日、紅華の家に迎えに行く」
「え!?」
「明日休みなんだろ?父さんから聞いた」
どうしてそんな事を教えるのですか、正人さん!!
好きな人と一緒にどこかへ出かけられるのはとても嬉しいけど、私のような人間が凛斗様の隣を歩く?
考えただけでも許されない!!
しかも迎えに来てくださると!?
「わ、私が来ます!!」
「なんで?俺が行かないとお前来ない可能性あるし」
「い、行きますよ!!」
「何年お前と一緒にいると思ってるわけ?直前で『恐れ多くていけません』って言うに決まってるから」
私の事をお見通しの凛斗様に何も言えなくなる。
私は小さくなった。
「紅華。俺がお前を可愛くしてやるから」
そんな笑顔で言わないでもらいたい。
もっと好きになってしまって、自分の気持ちが爆発してしまいそうになる。
なんとか押さえないといけないのに……。
絶対に伝えてはいけないのに、伝えてしまいそうになる。
私には手の届かない人。
高嶺の花。
分かっているだけに、とても苦しい。
私は凛斗様の部屋を後にして自分の家に向かった。
どこにでもある小さなマンション。
オートロック機能なんてない、格安のマンションだ。
正人さんにとても心配されているが、お金もないのでここに住むしかない。
正人さんの善意で『一緒に住む?』と言われたけど、そんなの四六時中凛斗様と一緒ということになる。
そんなの、心臓がもたない。
・
「でも……」
「否定するからどんどん自信無くなっていくんだって前に言ったろ。お前は地味でもブサイクでも無いから」
「そう言ってくださるのは凛斗様だけです……」
「本当にお前は……」
呆れたように言うと凛斗様は私の腕を掴んで引き寄せた。
「凛斗様!?」
「俺と一緒に買い物行くって言うまで離さない」
「!?」
なんて意地悪な事を……!!
泣きそうになっているのに全然離してくれない。
楽しんでいるようにしか見えない。
私は観念して小さく呻きながら頷いた。
納得したのか凛斗様は私から手を離した。
「じゃあ明日、紅華の家に迎えに行く」
「え!?」
「明日休みなんだろ?父さんから聞いた」
どうしてそんな事を教えるのですか、正人さん!!
好きな人と一緒にどこかへ出かけられるのはとても嬉しいけど、私のような人間が凛斗様の隣を歩く?
考えただけでも許されない!!
しかも迎えに来てくださると!?
「わ、私が来ます!!」
「なんで?俺が行かないとお前来ない可能性あるし」
「い、行きますよ!!」
「何年お前と一緒にいると思ってるわけ?直前で『恐れ多くていけません』って言うに決まってるから」
私の事をお見通しの凛斗様に何も言えなくなる。
私は小さくなった。
「紅華。俺がお前を可愛くしてやるから」
そんな笑顔で言わないでもらいたい。
もっと好きになってしまって、自分の気持ちが爆発してしまいそうになる。
なんとか押さえないといけないのに……。
絶対に伝えてはいけないのに、伝えてしまいそうになる。
私には手の届かない人。
高嶺の花。
分かっているだけに、とても苦しい。
私は凛斗様の部屋を後にして自分の家に向かった。
どこにでもある小さなマンション。
オートロック機能なんてない、格安のマンションだ。
正人さんにとても心配されているが、お金もないのでここに住むしかない。
正人さんの善意で『一緒に住む?』と言われたけど、そんなの四六時中凛斗様と一緒ということになる。
そんなの、心臓がもたない。
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