虹色diary〜あなたはゲイに偏見はありますか?〜
着任式翌日。


学校に着くと、
妙な違和感を感じました。


時刻は8:00


まだ、ほとんどの生徒が
居ないはずの教室から、 
何やら奇妙な声が聴こえてくるんです。


あれは、
紛れもなく魚人の声。


嫌な予感を胸に
ダッシュで上履きに履き替え、
急いで教室の前まで行き扉を開けると、


そこには…
 

歩こう~♪歩こう~♪
私は~元気~♪
歩くの~大好き~♪
どんどん行こう~♪


はい。鈴木先生でした。
誰も居ない教室でオルガンを弾きながら、一人でさんぽを大熱唱していました。


怖い。
怖すぎます。


先生曰く、
この曲を歌うと元気が出て、
今日も一日頑張ろうと思える。
…とか。


カラオケでは
最後の閉めに必ず歌う曲という
どうでも良い情報まで頂きました。


「昨日、
焼き肉食べたから、
にんにく臭かったらごめんね?」


と、いう言葉を添えて。
< 57 / 118 >

この作品をシェア

pagetop