だから何ですか?Ⅱ【Memory】
あっ・・・目が回りそうだ。
疑惑の再浮上とか、亜豆を疑う自分への自己嫌悪とか、意地悪くクスクスと笑う男への嫌悪とか、いろいろな感情が複雑に混沌と渦巻いて、その渦の中に落ちそうになる危機感に焦る様な。
ちょっと待て。
待ってくれ・・・。
今、何をどう立て直せばいいのかも分からない。
何に対して防波堤を築けばいいのか。
一生懸命平常を保とうとするのになかなかままならず、困惑に満ちている隙に遠慮なしに三ケ月の声が吹き込まれ始める。
『安心してよ。リオに【何かした】って言う様な何かはしてないから』
「・・・・・」
『でも、相変わらず耳は弱いよね。伊万里君のつけたキスマーク辿って触りながら耳攻めこんだらなかなか良い反応するから、うっかり最後までヤっちゃおうかと思ったくらい』
「・・・・・」
『フッ・・・ねぇ?黙りこくっちゃったけどさ・・・、『嘘つき』とか『はったりだ』とか、リオを信じる格好いい反応はもう見せてくれないの?』
「っ・・・」
俺だって・・・そんな自分で張り合いたいさ。
でも、信じたいのに、どこまでも状況証拠の様な言葉を突きつけられて自分が攻め返せる場所がない。