だから何ですか?Ⅱ【Memory】
いや、これすらも【はったり】をかませる筈だ。
亜豆と付き合った経験と記憶を持ちだせば、今もそうだろうと仮定して言葉を弾くことはこいつには出来るだろう。
「昔からなんだろ?」
『フフッ、まぁね。でも、【今も】だったけど。伊万里君、もっとリオに注意してやったら?』
「っ・・・」
『夜に男を信用して家に上げちゃダメだよ。って』
「はったりも大概にし__」
『キスマーク、』
「・・・・あっ?」
『伊万里君って案外独占欲強いんだなぁって驚いちゃったなぁ』
「・・・・・」
『見えない場所に自分の跡をたくさん残すのって興奮するよね。つけた時は自分しか見ないって優越感にも満ちるし。・・・でも、時にはそれが見ちゃった相手を刺激するとか思わない?』
「っ・・お前、亜豆に何かしやがったのか?」
『あは、認めちゃった?リオが俺と密会してた事実』
「っ_____」
あっ・・・と自分の口を押さえたところで手遅れ。
押さえた事で更に自分の言葉が頭に反響して、その言葉から滲む意識に苛まれる。
そうだ・・・無意識に認めてしまったんだ。
こいつの言葉に乗せられて、会っていたと断定したように『何かしたのか』と確認してしまった。