だから何ですか?Ⅱ【Memory】
そんな俺の目をまっすぐに見上げ『少しだけ』と、言葉と指先で示される。
「そんなのは全部一瞬。残る様な痛さはないです」
「なら・・良かっ、」
「良くないです」
「っ・・・!?」
「良くないですよ!人をそんな風に熱い告白で湧かせておいて!」
「いや、あれ一応俺としてはキレて怒ってたんだけなんだけど、」
「どう聞いたって私への独占欲丸出しな告白でしょう!!」
「ああ、もう、それでいいよ」
そうしないと話が進まないならそれでいい。
実際独占欲であった事に間違いはないのだから。
「・・・初めて知りました」
「・・・何を、」
「私・・・伊万里さんから貰える物なら『嫌い』の意識でも嬉しかった」
ああ、そういえば、最初の頃そんな事を言ってたな。
それこそ、まだ俺が亜豆の好きに戸惑って、扱いきれないと予測してか『嫌い』という事で距離を置こうとした。
でも、嫌いも意識の内だと言い切った亜豆は、拒絶のつもりの言葉に歓喜を示して笑っていたっけ。
そんな姿が亜豆の言葉で思い出される。