だから何ですか?Ⅱ【Memory】
「いいとこで落とすのは伊万里さんもじゃないですか」
「・・・あっ?」
腕の中でくぐもった声音はそれこそ不満の響き。
それに反応して僅かに腕を緩めればボロボロの泣き顔で俺に不満を伝えて見上げてくる。
「酷いんですよ!」
「だから、何が?」
「だって!あんな熱くて激しい告白しておいて、」
「いや、ちょっと待て、・・告白?」
「告白してくれたじゃないですか!『俺以外に触られたら嫌だ!』とか!」
「っ・・・」
「『触った奴ぶっ殺してやりたい』とか!」
「や〜め〜ろ〜っ!!復唱すんな!嫌がらせかっ!?」
感情的になっていた時の言葉を理性健在に認識させられる羞恥といったら・・・。
いや、その感情を偽る気はないんだぞ。
無いからこそ、こっぱずかしいじゃねえか!!
見事羞恥という打撃を受けて心中は悶絶。
どこの熱血ヒーローだ俺。なんて自分で自分を詰っている間に、
「・・・嬉しかったんです」
「・・・え、」
「感情的に怒ってる勢いは驚いたし恐かったけど、」
「あっ・・・悪い。・・っ・・身体痛く無いか?」
思い返せばあの時力任せに亜豆を壁に押し付けてしまった。
理性が舞い戻れば自己嫌悪でしかない。